家族のうたが打ちきられる件

フジテレビの豊田皓社長は25日、東京・お台場の同局で定例社長会見を開き、 視聴率の不振のため第8話で打ち切りが決まったオダギリ・ジョーさん主演の連続ドラマ 「家族のうた」について、不振の理由を「主人公のキャラクター設定が、 典型的なロックミュージシャンとしたが、気持ち的に優れない。 キャラクターの態度や口調が、視聴者の共感を得られなかったのでは」との見解を表した。
ストーリーについては「主人公が父性に目覚めて、人間の絆を展開していくということでいえば、 温かいストーリーだったと思うが、キャラクターの設定がそもそも厳しかったのでは」といい、 打ち切りを発表後、視聴者の反応は「『なぜ続けない?』という意見が殺到した。 応援メッセージは600〜1000件を超えた。皮肉だなと感じている。楽しみにしてくれた方には申し訳ないが、 支持されていなかったという面もある。視聴者の支持を受けられる番組をお届けするのが責任」と話した。
家族のうた」は、落ち目のロックミュージシャンが、突然現れた娘らに戸惑い、 振り回されながらも人として父親として成長していく……という物語。
オダギリさん演じる自分勝手に生きる主人公・早川正義が家族を背負うことになり、 困難を乗り越えながら再び成功に向かって歩き出す姿を描く。
4月15日に放送された初回の平均視聴率が6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、 4月22日放送の第2話は3.6%(同)となり、その後も3%台が続き、 6月3日放送の第8回で打ち切りが決定した。
豊田社長は、日曜午後9時のドラマ枠については「あの時間は心温まるドラマが展開されるべき。 (昨年放送の)『マルモのおきて』がよかったので、逃げないで、ドラマで挑戦していく」と語った。(毎日新聞デジタル)

ミジンコだのダイナマイトだの妙ちきりんな語感のセンスもさることながら、ロックってなんなのだろうかというのが、伝わりづらいのは感じざるを得ない。
でも、僕はオダギリジョー扮する早川正義の、本当はどうすればいいかわかっているのに、そうできず、自分のポリシーを貫いてしまうけど、それを受け入れてしまっている姿とか、普遍的じゃないかとおもったけどなあ。


基本ロッカーなんて、「いたい子」なんですよ。
そこをユーモアでクールにしてしまうところが、ロックのマジックなのですよ。
いたさも極めればモノになるって、なんか、夢を感じませんか?
だから、ロックは繊細で、自分の思いを貫けない弱虫の「ミジンコ」の味方なのですよ。


だから、打ち切りなんて愚の骨頂。
ロックに共感するのはコアな人たちな訳で、その人達のカタルシスのために、続投というのがクールかと。
所詮はロックをテーマとする番組を作るのにロックを異形に押し込めてしまうのがトップというテレビ局にはそもそも期待できないわけだけど。