『家の光』からみる危機〜価格破壊と消費のノブレスオブリージュ

「カントリージェントルマン」を本気で目指しているのか、よくわからないエントリーを続けていたので、そろそろ本流を固めていこうかと。
というわけで、地方在住の方なら、JA職員の友人に頼みこまれ、義理で購読している雑誌があるはず。そう、『家の光』。


読んでみれば、いい雑誌だけど、いまいち活かしきれていない…
ということで、表紙がお気に入りの女優さんの時だけ開くなんてことはやめにして、『家の光』に見える地方の「危機意識」を感じさせる記事を、僕なりに滔々と紹介してみたいと思います。


てなわけで、表紙の相武紗季に愛撫されたいリビドを抑えて、2009年8月号の注目記事を紹介しますよ!

小売価格の値下げラッシュは農業にどんな影響があるのか?
(前略)

  • 小売価格だけが下落

今回が第三の「価格破壊」の波(※第一が60s家電業界の流通規制打破、第二が90s円高差益で安価輸入品販売)と言えそうです。(中略)
今回の「価格破壊」は、「今は無理してでも顧客を確保しておきたい」という、生き残りをかけた体力勝負の消耗戦でもあるのです。(中略)
今回の価格破壊がいつまで続くのか。先行きは不透明ですが、この時期に小売業界とどうつきあうか、産地戦略をねるためにも、川下の今後の動きを注視する必要がありそうです。(文/榊田みどり)
〜『家の光』第85巻第8号 家の光協会 2009、P124


切実です。そして、やりきれません。
今は小売価格だけだからよいかも知れませんが、これが進めば、妙な形で行われている競争に巻き込まれ、割を食うのは、結局末端の農家。
小売業者は、安く買いたたいているから、ある程度体力はあるとしても消耗アピールで、「われわれは、不況にあえぐ消費者の味方なのです」なんぞということでしょう。


こうやってまた、地方に金は回ってこず、負のスパイラルがさらに渦巻くわけで。


金回りのいい人に言いたい。
しかるべきところに回るようなお金の使い方をすることがノブレスオブリージュだと。
だから、食べる時は、確実に国産農産物が口に入るような保証がしっかり担保されているところで買うとか、そんな些細なことから変える必要があるんじゃないですかと。